- 「うちの子は、同じ年齢の子と比べて運動が苦手なのかな?」
公園で遊んでいるときや、保育園・幼稚園での運動遊びの話を聞いたとき、そんなふうに感じたことはありませんか?
- 3歳になっても上手にジャンプできない。
- 4歳だけどボールをうまく投げられない。
周りの子が鉄棒や縄跳びをしているのを見ると、「うちの子もできるようになったほうがいいのかな」と気になってしまいますよね。
子どもの運動能力は、年齢とともに少しずつ変化していきます。
ただし、「○歳なら○○ができる」という基準だけで、子どもの運動能力を判断する必要はありません。
子どもによって成長のスピードは違いますし、体を動かしてきた経験や、好きな遊びによっても得意な動きは変わります。
走ることが好きな子もいれば、ボール遊びが好きな子、登ったりぶら下がったりすることが好きな子もいます。
この記事では、幼児期から小学校低学年ごろまでの子どもの運動能力について、年齢ごとの発達の特徴や、家庭でできる運動遊びを紹介します。
- 「今の年齢なら、どんなことができるの?」
- 「運動が苦手な子は、何をしてあげればいい?」
- 「体操教室などの習い事は必要?」
そんな疑問を持っている方は、お子さんの様子と照らし合わせながら読んでみてください。
子どもの運動能力は年齢とともにどう変わる?
子どもは成長するにつれて、少しずつ体の使い方を覚えていきます。
最初は歩く、走る、しゃがむといったシンプルな動きから始まり、やがてジャンプしたり、ボールを投げたり、バランスを取りながら歩いたりすることができるようになります。
さらに年齢が上がると、いくつかの動きを組み合わせたり、周りの状況を見ながら体を動かしたりする場面も増えていきます。
ここで知っておきたいのが、運動能力の発達にはかなり個人差があるということです。
misako同じ年齢の子どもでも、できることには違いがあります。
2〜3歳は体を動かす経験を増やしていく時期
2〜3歳ごろになると、歩くことに加えて、走る、登る、またぐ、しゃがむ、段差から降りるなど、体を使った動きが増えてきます。
ただ、この頃はまだ動きが安定していません。
走っていて急に止まれなかったり、方向を変えたときに転んだりすることもあります。
ジャンプも、最初は両足で地面を離すこと自体が難しい場合があります。
この時期に大切なのは、きれいな動きを覚えることではありません。
- 公園で走る。
- 階段を上ってみる。
- 低い段差をまたぐ。
- マットの上を転がる。
- 親子で追いかけっこをする。
こうした経験を重ねる中で、子どもは少しずつ「体をどう動かせばいいか」を覚えていきます。
3〜4歳はできる動きが少しずつ増えてくる
3〜4歳になると、走る・跳ぶ・投げる・蹴るなど、できる動きの種類が増えてきます。
両足でジャンプしたり、片足で立ったり、ボールを蹴ったりする遊びも楽しめるようになります。
ただし、まだ「毎回上手にできる」という段階ではありません。
- 昨日はできたのに、今日はうまくできない。
- 何度か遊んでいたら、突然できるようになった。
幼児期には、こうした変化も珍しくありません。
この時期は、できるかどうかを細かくチェックするよりも、いろいろな動きを遊びながら経験することを意識してみましょう。
4〜5歳は体の動きを組み合わせる経験が増える
4〜5歳ごろになると、単純な動きだけでなく、複数の動きを続けて行う遊びが増えてきます。
例えば、
- 「走ってジャンプする」
- 「ボールを追いかけて蹴る」
- 「細い道を落ちないように歩く」
- 「音楽に合わせて動いて、止まる」
といった遊びです。
鬼ごっこなどのルールのある遊びも、少しずつ楽しめるようになります。
周りを見ながら逃げる、相手を追いかける、空いている場所に移動するなど、体を動かしながら考える場面も増えていきます。
5〜6歳はさまざまな運動に挑戦しやすくなる
5〜6歳になると、体の動きを自分で調整する場面がさらに増えてきます。
- 走る速さを変える。
- ジャンプする方向を変える。
- ボールを狙った場所へ投げる。
- 縄を跳びながらリズムを取る。
このように、体の動きを細かく調整することが少しずつできるようになります。
鉄棒、縄跳び、跳び箱、ボール遊びなどにも興味を持つ子が増えてきます。
一方で、この年齢でも得意不得意はあります。
- 「走るのは好きだけど鉄棒は怖い」
- 「ボールは好きだけど縄跳びは苦手」
という子も少なくありません。
小学校低学年になると動きを考えながら使うようになる
小学校に入ると、体育の授業や外遊びを通して、さらに多くの運動を経験するようになります。
走る、跳ぶ、投げるといった基本的な動きだけでなく、それらを組み合わせたり、相手や周りの状況を見ながら動いたりする機会も増えてきます。
例えば鬼ごっこなら、
- 「こっちから鬼が来たから反対に逃げよう」
- 「ここが空いているから移動しよう」
といった判断をしながら走ります。
運動能力は、単純に「速く走れる」「高く跳べる」だけではありません。
自分の体を思ったように動かせることも、運動の大切な力の一つです。
「○歳なのにできない」と心配しすぎなくても大丈夫
子どもの運動能力について調べると、「○歳の平均」「○歳でできること」といった情報が目に入ります。
目安を知ることは悪いことではありません。
ただ、数字や年齢だけを見て「うちの子は遅れている」と決めつけないようにしたいところです。
子どもの発達には一人ひとり違いがある
子どもの成長は、全員が同じペースで進むわけではありません。
身長や体格にも違いがあるように、運動の得意不得意にも違いがあります。
同じ5歳でも、
- 走ることが得意な子
- ジャンプが得意な子
- バランスを取るのが得意な子
- ボール遊びが得意な子
- 体を動かすこと自体があまり好きではない子
など、さまざまです。
今できないことがあるからといって、それだけで運動能力が低いとは言えません。
「できたか」だけでなく「前よりどう変わったか」を見る
子どもの成長を見るときは、他の子との比較よりも、以前の姿と比べてみるのがおすすめです。
- 以前は怖がっていた鉄棒に触れるようになった。
- ジャンプができなかったけれど、少しだけ両足を浮かせられるようになった。
- ボールを蹴るときに転ばなくなった。
- 公園で遊ぶ時間が長くなった。
こうした小さな変化も、子どもにとっては大きな成長です。
「できた・できない」だけでは見えない部分にも目を向けてみてください。
運動が苦手に見える理由は一つではない
「うちの子は運動神経が悪いのかも」と考えてしまうこともあると思います。
でも、運動が苦手に見える理由は一つとは限りません。
- 体を動かす経験が少ない。
- 失敗するのが怖い。
- 人に見られるのが恥ずかしい。
- ルールを理解するのに時間がかかる。
- そもそも、走ることや競争に興味がない。
このように、子どもによって理由は違います。
だからこそ、「もっと練習させればいい」と考える前に、その子がなぜ運動を苦手に感じているのかを見てあげることが大切です。
子どもの「運動能力」と「運動神経」は同じ?
「運動神経がいい子に育ってほしい」という言葉をよく耳にします。
ただ、実際には「運動神経」という言葉には少し注意が必要です。
一般的には、走る・跳ぶ・投げるなどの動きが上手な子を「運動神経がいい」と表現します。
しかし、子どもの運動能力は一つの能力だけで決まるものではありません。
体の動かし方は経験によって変わっていく
子どもは、遊びながら体の使い方を覚えていきます。
例えば、何度もジャンプしているうちに、
- 「このくらい力を入れればいい」
- 「ここから跳べば届く」
という感覚を少しずつ身につけていきます。
ボール遊びでも同じです。
最初は強く投げすぎたり、方向がずれたりします。
それでも何度も遊んでいるうちに、力加減や体の向きを調整できるようになります。
つまり、幼児期にはさまざまな体の動きを経験することそのものが、運動能力を育てる土台になります。
子どもの運動能力を伸ばすには何をすればいい?
「運動能力を伸ばす」と聞くと、特別なトレーニングを想像するかもしれません。
でも、幼児期の子どもにとっては、日常の遊びが十分な運動経験になります。
難しい練習を毎日続ける必要はありません。
公園では自由に遊ばせてみる
公園には、体を動かすきっかけがたくさんあります。
- 走る。
- 登る。
- 降りる。
- くぐる。
- ぶら下がる。
- ジャンプする。
遊具を使って遊んでいるだけでも、子どもはさまざまな動きを経験しています。
「今日は運動能力を伸ばすぞ」と考える必要はありません。
子どもが興味を持った遊びを、できる範囲で自由に楽しませてあげましょう。
追いかけっこは簡単にできる運動遊び
家の中でも公園でも取り入れやすいのが、追いかけっこです。
走るだけでなく、止まる、方向を変える、相手を見るなど、いくつもの動きを自然に経験できます。
「運動しよう」と誘うと嫌がる子でも、
- 「お父さんを捕まえて!」
- 「ママから逃げて!」
と言うと、楽しそうに走り出すことがあります。
幼児期は、運動を「練習」にするより、「遊び」にしてしまうほうが取り組みやすいこともあります。
ボールを使って遊ぶ
ボール遊びもおすすめです。
最初はキャッチボールをする必要はありません。
- 転がす。
- 蹴る。
- 追いかける。
- 上に投げる。
- 大人と転がし合う。
これだけでも十分です。
子どもが慣れてきたら、少しずつ距離を変えてみると遊び方が広がります。
音楽に合わせて体を動かす
走ることが苦手でも、ダンスや音楽が好きな子はいます。
音楽に合わせて歩く、止まる、ジャンプする、しゃがむ。
こうした遊びも体を動かす経験になります。
特に「運動が苦手」と感じている子の場合、競争や勝ち負けのない遊びから始めることで、体を動かすことへの抵抗が少なくなる場合があります。
運動が苦手な子ほど「楽しい経験」を大切に
子どもの運動能力を伸ばしたいと思うと、「もっと練習させたほうがいいのかな」と考えてしまいます。
もちろん、繰り返し体を動かすことは大切です。
ただ、幼児期にはそれと同じくらい、「体を動かすのって楽しい」と感じることも大切にしたいところです。
苦手な運動だけを繰り返さなくてもいい
例えば縄跳びが苦手な子に、毎日縄跳びだけを練習させる必要はありません。
ジャンプが苦手なら、まずは床に置いた線を飛び越える遊びから始めてもいいでしょう。
鉄棒が怖いなら、いきなり前回りを目指すのではなく、まずは触ってみる、ぶら下がってみるところからでも構いません。
「できないことを練習する」だけではなく、できることを増やしながら、少しずつ難しい動きにつなげるという考え方もあります。
小さな「できた」を見つけてあげる
子どもは、自分でできたと感じると、もう一度やってみたくなることがあります。
- 「昨日より長くぶら下がれたね」
- 「今のジャンプ、上手だったね」
- 「一人でボールを蹴れたね」
そんな小さな変化を見つけて声をかけてあげてください。
大人からすると些細なことでも、子どもにとっては「もっとやってみたい」と思うきっかけになります。
子どもの運動能力を伸ばす習い事は何歳から?
「運動能力を伸ばすなら、何歳から体操教室に通えばいい?」
これも、保護者の方からよく出てくる疑問の一つです。



結論から言うと、何歳からでなければいけないという決まりはありません。
子どもが体を動かすことに興味を持ち始めたタイミングや、家庭で運動する時間を作りにくいと感じたタイミングで、習い事を検討してみるとよいでしょう。
幼児期から運動系の習い事を始めるメリット
幼児向けの体操教室では、鉄棒や跳び箱などの技だけではなく、
- 走る
- ジャンプする
- 転がる
- 登る
- ぶら下がる
- バランスを取る
といった基本的な動きを経験することができます。
家庭ではなかなか用意できないマットや跳び箱、平均台などを使えることも、教室に通うメリットの一つです。
「早く技を覚えること」だけを目的にしなくてもいい
幼児期の体操教室を選ぶとき、「逆上がりができるようになる」「跳び箱を跳べるようになる」といった技術面だけに目が向きがちです。
もちろん、できる技が増えることは嬉しいことです。
ただ、それだけを目的にする必要はありません。
- さまざまな動きを経験する。
- 体を動かすことを好きになる。
- 失敗しても挑戦してみる。
- 先生や友達と一緒に体を動かす。
こうした経験も、幼児期には大きな意味があります。
体操教室を選ぶときに確認したい5つのポイント
せっかく習い事を始めるなら、「うちの子に合う教室」を選びたいですよね。



体操教室を検討するときは、次のようなところを確認してみてください。
1.年齢に合った内容になっているか
幼児と小学生では、体格もできる動きも違います。
幼児向けのクラスなら、技の完成を急ぐよりも、遊びを通してさまざまな動きを経験できる内容になっているかを確認してみましょう。
2.子どもが楽しそうにしているか
体験教室に参加できる場合は、技術よりも子どもの表情を見てみてください。
- 先生の話を聞いているか。
- 楽しそうに体を動かしているか。
- 失敗してももう一度やろうとしているか。
- 「また来たい」と言っているか。
こうした部分は、教室との相性を見るうえで大切なヒントになります。
3.一人ひとりを見てもらえるか
同じ年齢でも、得意なことはそれぞれ違います。
そのため、全員に同じ動きをさせるだけではなく、一人ひとりの様子に合わせて声をかけてくれる教室かどうかも見ておきたいところです。
4.できないことを無理にやらせていないか
運動が苦手な子にとって、「できないことをみんなの前でやらされる」ことは負担になる場合があります。
子どもの様子を見ながら、簡単な動きから少しずつ挑戦させてくれる教室なら、運動に苦手意識がある子も参加しやすくなります。
5.子どもが続けられそうか
運動能力は、一度教室に行っただけで大きく変わるものではありません。
だからこそ、長く続けられる環境かどうかも大切です。
通いやすさ、レッスン時間、費用だけでなく、「子どもが楽しく通えそうか」という視点も忘れずに見てみましょう。
子どもの運動能力を伸ばすうえで大切なのは「経験」
子どもの運動能力について考えると、「何歳で何ができればいいのか」ということが気になってしまいます。
でも、幼児期の子どもを見るときに、年齢だけで判断する必要はありません。
今はジャンプが苦手でも、遊びを通して少しずつできるようになるかもしれません。
鉄棒が怖くても、ぶら下がることから始めればいい。
ボールをうまく投げられなくても、まずは転がして遊べばいい。
大切なのは、今の「できる・できない」だけではなく、これからどんな体の動きを経験していくかです。
そして、さまざまな動きを経験する中で、「体を動かすのは楽しい」と思えることが、次の挑戦につながっていきます。
「運動能力が高い子」にするより、「運動が好きな子」を目指して
子どもの運動能力について調べていると、「できるだけ早いうちに運動を始めたほうがいいのかな」と焦ることもあると思います。
でも、幼児期から大切にしたいのは、周りの子より早く技を覚えることだけではありません。
- 「走るのが楽しい」
- 「ジャンプするのが好き」
- 「もっとやってみたい」
そんな気持ちを育てることも、これから先の運動につながります。
子どもの「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、できることを少しずつ増やしていく。
その積み重ねが、結果として運動能力を伸ばしていくことにつながります。
まとめ|子どもの運動能力は年齢だけでは決まらない
子どもの運動能力は、年齢とともに少しずつ発達していきます。
2〜3歳ごろは、走る・登る・またぐなど、さまざまな動きを経験する時期。
3〜4歳ごろになると、ジャンプやボール遊びなど、できる動きが少しずつ増えていきます。
4〜5歳ごろには、いくつかの動きを組み合わせた遊びも増え、5〜6歳ごろになると、体を自分で調整しながら複雑な動きにも挑戦しやすくなります。
小学校低学年になると、体育や外遊びなどを通して、さらに多くの運動を経験するようになります。
ただし、「○歳だから○○ができなければいけない」と考える必要はありません。



子どもの発達には個人差があります。
大切なのは、他の子と比べることよりも、
- 「前よりできるようになった」
- 「体を動かすことが楽しくなった」
- 「苦手なことにも挑戦してみた」
という、お子さん自身の変化を見ることです。
家庭で公園遊びや追いかけっこ、ボール遊びなどを取り入れるのもよいでしょう。
- 「家ではなかなか運動する時間が取れない」
- 「どんな運動遊びをさせればいいのか分からない」
- 「体を動かすことを好きになってほしい」
という場合には、体操教室などの運動系の習い事を利用する方法もあります。
教室を選ぶときは、技を早く覚えられるかだけではなく、子どもが楽しみながら、さまざまな動きを経験できるかを見てみてください。
今できることを増やすだけではなく、「やってみたい」と思えることを増やしていく。
幼児期の運動では、そんな環境をつくってあげることが、何より大切なのかもしれません。



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