- 「うちの子、失敗するとすぐに『できない』と言ってしまう」
- 「何かに挑戦する前から、どうせ無理と言うことが増えた」
- 「もっと自信を持って、いろいろなことに挑戦してほしい」
misako子育てをしていると、そんな姿が気になることがありますよね。
特に幼児期は、できることが一気に増えていく一方で、思い通りにできないこともまだまだ多い時期です。
お友達と比べて「自分はできない」と感じたり、失敗したことで挑戦することを嫌がったりすることも珍しくありません。
そんな子どもの成長を考えるとき、実は身近な「運動」も大切な役割を持っています。
走る、跳ぶ、登る、転がる、バランスをとる。
こうした一見すると単純な遊びの中にも、「できた」「もう一回やってみたい」という経験がたくさん詰まっています。
そして、小さな「できた」を積み重ねることが、子どもの自信につながっていきます。
この記事では、自己肯定感と運動の関係について、幼児期の子どもを育てる保護者の方に向けて、できるだけ難しい言葉を使わずにお話しします。
「運動が得意な子に育てたい」という話だけではありません。



運動が苦手な子や、慎重な性格の子でも取り組みやすい方法についても紹介しますので、習い事を選ぶときの参考にしてみてください。
自己肯定感とは?幼児期に育てたい「自分は大丈夫」という気持ち
自己肯定感とは、簡単に言えば、「自分は自分で大丈夫」と思える気持ちのことです。
何でも上手にできることとは少し違います。
たとえば、跳び箱ができなくても、
- 「まだできないけど、やってみよう」
- 「失敗したけど、もう一回やってみたい」
と思えることも、自己肯定感の一つです。
反対に、「失敗したら恥ずかしい」「できない自分はダメだ」と感じてしまうと、新しいことに挑戦するのが怖くなることがあります。
幼児期は、まだ自分のことを客観的に見る力が育っている途中です。
だからこそ、周囲からかけられる言葉や、日々の体験が「自分はできる」「自分は大丈夫」という感覚につながっていきます。
自己肯定感が高い子は「失敗しない子」ではありません
ここは、保護者の方にぜひ知っておいてほしいところです。
自己肯定感が高いからといって、いつも前向きで、何でも積極的にできるわけではありません。
失敗して落ち込むこともあります。
「できない」と言うこともあります。
大切なのは、失敗したときに「もう終わり」とならず、そこからもう一度立ち上がれること。
そのためには、結果だけではなく、挑戦したことそのものを認めてもらう経験が大切です。
自己肯定感と運動にはどんな関係がある?
では、なぜ運動が自己肯定感につながるのでしょうか。
大きな理由の一つは、運動には「できたこと」が目に見えやすいという特徴があるからです。
- 昨日までできなかった動きが、今日はできる。
- 最初は怖かったことに挑戦できた。
- 前より少し長く片足で立てた。
- ボールを一回キャッチできた。
こうした変化は、子ども自身が「前と違う」と感じやすいものです。



その積み重ねが、「やってみればできるかもしれない」という気持ちを育てていきます。
「できた!」という体験が自信につながる
幼児期の子どもにとって、運動は小さな成功体験を作りやすい活動です。
たとえば、最初は前転ができなかった子が、先生に支えてもらいながら少しずつ練習して、一人で回れるようになったとします。
大人から見ると「前転ができるようになった」という出来事です。
でも、子どもにとってはそれだけではありません。
- 「できなかったことができた」
- 「練習したらできるようになった」
という経験そのものが残ります。
この経験は、運動だけに限らず、別のことに挑戦するときにも支えになります。
「失敗しても大丈夫」と思える経験も大切
運動には、うまくいかない場面もたくさんあります。
- ボールを落とす
- 転ぶ
- バランスを崩す
- 何度やってもできない
こうした経験も、実は大切です。
失敗しないようにするのではなく、失敗しても大丈夫だと思える環境の中で挑戦することで、子どもは少しずつ失敗への抵抗感を減らしていきます。
「失敗したからダメ」ではなく、
「じゃあ、どうしたらできるかな?」
と考えられるようになる。
これは、子どもの自信を育てるうえで大きな意味があります。
運動が苦手な子でも自己肯定感は育てられる?
「うちの子は運動が苦手だから、運動で自信をつけるのは難しいのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。



でも、心配しすぎる必要はありません。
自己肯定感を育てるために大切なのは、運動能力の高さではありません。
その子なりの「できた」を見つけることです。
周りの子と比べないことが大切
幼児期の運動には、かなり個人差があります。
走るのが早い子もいれば、慎重にゆっくり動く子もいます。
ジャンプが得意な子もいれば、バランスをとるのが上手な子もいます。
同じ年齢でも、できることは一人ひとり違います。
- 「〇〇ちゃんはできるのに」
- 「同じ年なのに、どうしてできないの?」
と言われ続けると、運動そのものが嫌になってしまうことがあります。
比べる相手は、お友達ではありません。
昨日の自分と比べる。
それくらいの感覚で十分です。
小さな成長を見つけてあげる
たとえば、以前は鉄棒に触ることも嫌がっていた子が、今日は自分から鉄棒の近くまで行った。
これも立派な一歩です。
まだ前回りができなくても、
「今日は自分からやってみたね」
と認めてあげることができます。
子どもの成長は、技が完成した瞬間だけにあるわけではありません。
- 近づいた
- 触った
- やってみた
- もう一度挑戦した
そうした小さな変化を見つけることが、子どもの「自分もできるかもしれない」という気持ちにつながります。
運動を通して身につく「挑戦する力」
自己肯定感が育ってくると、子どもの行動にも少しずつ変化が出てきます。
その一つが、新しいことに挑戦する姿勢です。



運動では、最初から上手にできることばかりではありません。
だからこそ、
- 「まずやってみる」
- 「失敗する」
- 「少し工夫する」
- 「もう一度やる」
という流れを自然に経験できます。
「やってみよう」が増えていく
たとえば、最初は跳び箱を見るだけだった子が、先生と一緒なら跳び箱に手をついてみる。
次は少しだけ跳んでみる。
そのうち、一人でも挑戦する。
こうした変化は、技術の上達だけではありません。
「怖かったけど、やってみた」という経験が自信になります。
そして、この感覚は運動以外にもつながっていきます。
- 初めての集団活動。
- 新しいお友達との関わり。
- 少し難しい工作。
- 苦手だった食べ物への挑戦。
すべてが同じように進むわけではありませんが、「やってみよう」と思える土台づくりにはなります。
運動習慣は「自分で考える力」にもつながる
運動遊びでは、大人から答えを教えてもらうだけではありません。
- 「どうしたら向こうまで渡れる?」
- 「どうしたらボールを取れる?」
- 「どうしたら転ばない?」
と、子ども自身が考える場面があります。



こうした経験も、子どもの成長には大切です。
うまくいかないときに工夫する経験
たとえば平均台から何度も落ちてしまうとします。
そこで先生がすぐに正解を教えるのではなく、
- 「もう少しゆっくり歩いてみようか」
- 「手を広げてみたらどうかな?」
と声をかける。
すると子どもは、自分で試してみます。
うまくいかなければ、また変えてみる。
こうした繰り返しが、「自分で考えて試してみる」という経験になります。
自己肯定感というと「自分を好きになること」だけに目が向きがちですが、自分で考えて行動できたという感覚も、子どもの自信を支える大切な部分です。
家庭でできる!運動を使った自己肯定感の育て方
自己肯定感を育てるために、特別な道具をたくさん用意する必要はありません。



家の中や公園でできる簡単な遊びでも十分です。
「できたこと」を一緒に見つける
たとえば、
- 「今日は昨日より高くジャンプできたね」
- 「自分からやってみたね」
- 「転んだけど、もう一回やったね」
など、その日の小さな変化を言葉にしてあげましょう。
「すごい!」だけで終わらせず、何がよかったのかを具体的に伝えるのがポイントです。
子ども自身が「自分のどこが成長したのか」に気づきやすくなります。
親子で体を動かす時間を作る
子どもだけに運動をさせる必要はありません。
親子でジャンプをしたり、追いかけっこをしたり、ボールを転がしたりするだけでも十分です。
大切なのは、運動を「できる・できないを評価される時間」にしないこと。
「一緒にやると楽しい」という経験が、体を動かすことへの良い印象につながります。
子どもが選べるようにする
「今日は何をやってみたい?」
と聞いてみるのもおすすめです。
走るのか、ジャンプするのか、ボールで遊ぶのか。
自分で選ぶ経験が増えると、「自分で決めた」という感覚も育っていきます。
親がすべて決めてあげるのではなく、子どもに任せられる部分を少しずつ増やしていきましょう。
自己肯定感を育てるなら、どんな運動教室を選べばいい?
「運動を習わせたいけれど、教室選びで失敗したくない」



そんな保護者の方も多いと思います。
自己肯定感を大切にしたいのであれば、単純に「技術が上達する教室」だけを見るのではなく、子どもがどんな気持ちで過ごしているかにも注目してみてください。
一人ひとりの成長を見てくれる教室
同じ年齢だからといって、同じことができるとは限りません。
その子の発達や経験に合わせて、難易度を調整してくれる教室なら、無理なく挑戦できます。
- 「できないから次へ進めない」ではなく、
- 「今できることから、少しだけ難しいことへ」
という進め方ができると理想的です。
結果だけでなく挑戦を認めてくれる教室
「できた・できない」だけで評価される環境では、運動が苦手な子ほど自信をなくしてしまうことがあります。
- 「やってみたね」
- 「さっきより上手になったね」
- 「怖かったけど挑戦できたね」
といった部分まで見てくれる先生がいると、子どもは安心して挑戦できます。
子どもが楽しそうにしているかを見る
最後は、とてもシンプルです。
体験教室に参加したとき、
- 「またやりたい」
- 「楽しかった」
- 「次はこれをやりたい」
という様子があるかを見てみてください。
幼児期の習い事では、技術の上達を急ぐよりも、「体を動かすのは楽しい」と感じられることが長く続けるための大切な土台になります。
運動だけで自己肯定感が決まるわけではない
ここも忘れてはいけないポイントです。
自己肯定感は、運動だけで育つものではありません。
家庭での関わり、友達との関係、園での経験など、さまざまな出来事が重なって少しずつ育っていきます。
そのため、「運動を習わせれば自己肯定感が高くなる」と考える必要はありません。
むしろ、
運動を通して「挑戦してみた」「できた」「失敗しても大丈夫だった」という経験を増やしてあげる。
そのくらいに考えるのがちょうどいいでしょう。
まとめ|運動は子どもの「自分もできる」を育てるきっかけになる
自己肯定感と運動には、深いつながりがあります。
運動をすることで必ず自己肯定感が高くなるわけではありません。
ただ、幼児期の運動には、
- 「できた」という成功体験
- 「やってみた」という挑戦の経験
- 「失敗しても大丈夫」という安心感
- 「前よりできるようになった」という成長の実感
- 「自分で考えてできた」という自信
を得られる場面がたくさんあります。



特に大切なのは、周りの子と比べることではありません。
その子自身の小さな変化を見つけて、「できたね」「やってみたね」と認めてあげることです。
もし、
- 「子どもにもう少し自信を持ってほしい」
- 「失敗してもすぐに諦めないでほしい」
- 「新しいことにも挑戦できるようになってほしい」
と感じているなら、運動を始めることも一つの選択肢です。
体操教室などの運動系の習い事を選ぶときには、技術や実績だけを見るのではなく、
子どもが安心して挑戦できる環境か、一人ひとりの「できた」を大切にしてくれる教室かをぜひ見てみてください。
「できるようになったから自信がつく」のではなく、
「やってみたら、できた」
という小さな経験の積み重ねが、次の「やってみよう」を作っていきます。
幼児期の今だからこそ、結果を急がず、子ども自身が「自分もやってみたい」と思える時間を大切にしてあげたいですね。
参考文献・論文
「幼児期における体力・運動能力と自己認識および創造性との関連」
日本体育学会の研究発表で、幼稚園児664名を対象にしています。
体力・運動能力と自己認識などを調べたところ、自己認識の「自信」について、体力総合得点が高いグループほど高い傾向が確認されています。



-300x200.jpeg)
