- 「うちの子はボールを投げても、なかなか遠くまで飛ばせない」
- 「ボールを投げるときに腕だけを動かしていて、身体をうまく使えていない気がする」
- 「周りの子どもと比べて、ボール投げが苦手なのではないかと心配……」
このようなお悩みを感じている保護者の方もいるのではないでしょうか。
ボール投げは、腕の力だけで行う運動ではありません。足や腰、肩、腕などを連動させたり、ボールを離すタイミングを調整したりと、さまざまな身体の使い方が関係しています。
そのため、ボール投げが苦手だからといって、単純に腕の力が弱いとは限りません。
また、子どもによって運動経験や身体の使い方には違いがあります。うまく投げられない場合でも、遊びを通して少しずつ投げる経験を積んでいくことが大切です。
この記事では、子どもがボール投げを苦手とする原因や年齢ごとの発達の特徴、家庭でできる練習方法について解説します。
misakoお子さまの様子を見ながら、無理なく取り組める方法を見つけていきましょう。
子どもがボール投げを苦手とするのはなぜ?
子どもがボールをうまく投げられない理由は、一つとは限りません。
投げる経験が少なかったり、身体の動かし方がまだ身についていなかったりすることも考えられます。



ここでは、ボール投げが苦手な子どもに見られる主な原因を紹介します。
1. ボールを投げる経験が少ない
ボール投げが苦手な理由の一つとして、投げる動作を経験する機会が少ないことが考えられます。
ボールを投げるためには、腕を振るだけでなく、身体の向きや足の動き、ボールを離すタイミングなどを少しずつ身につけていく必要があります。
しかし、普段の遊びの中でボールを投げる機会が少ないと、こうした動きを経験することも限られてしまいます。
例えば、次のような遊びをあまり経験していない場合、投げる動作に慣れていない可能性があります。
- 親子でボールを投げ合う遊び
- 的に向かってボールを投げる遊び
- 公園でボールを遠くに投げる遊び
- お友達とボールを使って遊ぶ経験
もちろん、ボール遊びの経験が少ないことだけで苦手の原因を判断することはできません。
まずは、ボールに触れることや、近い距離で投げ合うことから始めてみましょう。
2. 腕だけで投げようとしている
ボールを遠くに投げようとするとき、腕だけを使って投げてしまう子どももいます。
ボールを投げる動作では、腕の動きに加えて、身体をひねったり、足を踏み出したりすることも関係します。
身体全体をうまく使えないと、力をボールに伝えにくくなることがあります。
例えば、次のような様子が見られる場合があります。
- 身体の正面を向いたまま投げる
- 腕を振るだけで投げようとする
- 投げるときに足が動かない
- 身体の向きがほとんど変わらない
ただし、幼児期の子どもは身体の動かし方を身につけている途中です。
最初から大人のような投げ方を求めるのではなく、遊びの中でさまざまな動きを経験することを大切にしましょう。
3. ボールを離すタイミングが分からない
ボールを投げるときには、腕を振るだけでなく、適切なタイミングでボールを手から離すことも必要です。
ボールを離すタイミングによって、投げたボールの高さや方向は変わります。
例えば、ボールを離すのが早すぎたり遅すぎたりすると、思った方向に飛ばないことがあります。
また、狙った場所に投げるためには、目標を見ながら力加減や方向を調整する経験も必要です。
最初から正確に投げることを目指すのではなく、大きな的に向かって投げるなど、成功しやすい遊びから始めてみるとよいでしょう。
4. ボールを怖がってしまう
ボールを投げることだけでなく、ボールが自分に向かってくることを怖がる子どももいます。
過去にボールが顔に当たった経験があったり、ボールが近づいてくることに不安を感じたりすることが理由として考えられます。
ボールに対する怖さがあると、投げる遊びそのものを避けてしまうこともあります。
そのような場合は、無理にボールを投げさせたり、キャッチをさせたりする必要はありません。
まずは柔らかいボールに触れる、床の上で転がす、近くからゆっくり投げ合うなど、安心して楽しめる遊びから始めてみましょう。
5. 身体の動きを組み合わせることに慣れていない
ボール投げでは、複数の動きを組み合わせることが求められます。
例えば、目標を見る、身体の向きを変える、腕を振る、足を踏み出す、ボールを離すといった動きです。
これらを一度に行うことに慣れていないと、動きがぎこちなくなったり、思ったように投げられなかったりすることがあります。
こうした動きは、ボール投げだけで身につけるものではありません。
走る、跳ぶ、回る、片足で立つなど、さまざまな運動を経験することも、身体の使い方を学ぶ機会になります。
ボール投げの練習に加えて、いろいろな動きを楽しめる遊びを取り入れてみましょう。
ボール投げで身につけたい身体の使い方
ボールを投げる動作では、腕の力だけでなく、身体のさまざまな部分を使います。



ここでは、ボール投げを通して経験したい身体の使い方を紹介します。
腕や肩を使ってボールを投げる
ボールを投げるときには、腕や肩を動かしてボールに力を伝えます。
腕を後ろに引いてから前に振る動きや、肘を曲げ伸ばしする動きなど、投げる動作にはさまざまな要素があります。
遊びの中で繰り返し投げる経験をすることで、自分に合った腕の動かし方を学んでいくことができます。
身体をひねって力を伝える
ボールを遠くに投げる動作では、身体の向きを変えたり、上半身をひねったりする動きも関係します。
身体をひねる動きに慣れていない場合は、ボールを持たずに身体を左右に向ける遊びから始めてもよいでしょう。
無理に大きくひねらせるのではなく、自然に身体を動かせる範囲で楽しむことが大切です。
足を踏み出して投げる
ボールを投げるときには、足の動きも重要です。
投げる方向に足を踏み出す動きや、身体を安定させる動きなどを経験することで、投げる動作の幅が広がっていきます。
最初はその場で投げる遊びから始め、慣れてきたら一歩踏み出して投げることにも挑戦してみましょう。
目標を見て方向や力加減を調整する
ボールを狙った場所に投げるためには、目標を見ながら方向や力加減を調整する必要があります。
近い距離の大きな的から始め、慣れてきたら距離を少しずつ変えてみましょう。
的に当たったかどうかだけでなく、「さっきより近くに投げられたね」「狙った方向に飛んだね」と、工夫した点にも目を向けることが大切です。
年齢によって異なるボール投げの発達
子どもの運動能力や動作の発達には個人差があります。
同じ年齢でも、ボール遊びの経験や興味、身体の成長などによって、できることは異なります。



ここでは、幼児期から小学校低学年ごろまでの一般的な特徴を紹介します。
1〜2歳ごろ:ボールに触れて遊ぶ経験を増やす
この時期は、ボールを投げることだけを目標にするのではなく、ボールに触れて遊ぶ経験を増やしていきましょう。
例えば、次のような遊びがおすすめです。
- ボールを両手で持つ
- ボールを床の上で転がす
- 大人と一緒にボールを追いかける
- 柔らかいボールを近くに投げてみる
ボールを持ったり、転がしたりすることも、ボールに親しむ大切な経験です。
3〜4歳ごろ:投げる動作を楽しむ
3〜4歳ごろになると、ボールを投げる遊びを楽しむ機会も増えてきます。
ただし、投げ方や力加減には個人差があり、思った方向に投げることが難しい場合もあります。
この時期は、正しいフォームを細かく教えるよりも、遊びを通して投げる動作に親しむことを大切にしましょう。
例えば、親子で近い距離からボールを投げ合ったり、大きな的に向かって投げたりする遊びが考えられます。
5〜6歳ごろ:身体全体を使った投げ方を経験する
5〜6歳ごろには、遊びや運動経験を通して、腕だけでなく身体全体を使った投げ方を経験していくことができます。
身体の向きを変えたり、足を踏み出したりする動きにも少しずつ挑戦してみましょう。
ただし、この年齢になれば誰もが同じように投げられるわけではありません。
周囲の子どもと比較するのではなく、以前よりも投げることを楽しめているか、身体の使い方に変化が見られるかなど、お子さま自身の様子を見ていくことが大切です。
小学校低学年:方向や距離を意識した遊びに挑戦する
小学校低学年になると、ボールを投げる方向や距離を意識した遊びにも取り組みやすくなります。
例えば、的当てやチームで行うボール遊びなど、ルールのある遊びを取り入れることもできます。
ただし、苦手意識がある場合は、難しい遊びにいきなり挑戦する必要はありません。
本人が楽しめる難易度から始め、少しずつできることを増やしていきましょう。
※ここで紹介した年齢ごとの特徴は、あくまで一般的な目安です。発達には個人差があり、年齢だけで能力を判断するものではありません。
家庭でできるボール投げの練習方法5選
ボール投げの練習は、特別な道具や広い場所がなくても、身近な遊びから始めることができます。
大切なのは、子どもが楽しみながら繰り返し取り組めることです。



ここでは、家庭や公園などで取り入れやすい遊びを5つ紹介します。
1. 親子でボールを投げ合う
まずは、親子で近い距離からボールを投げ合う遊びに挑戦してみましょう。
柔らかく、子どもが持ちやすい大きさのボールを使うと取り組みやすくなります。
最初は、相手が取りやすい位置に投げられなくても問題ありません。
少しずつ距離を調整しながら、投げることや相手に届けることを楽しみましょう。
遊びのポイント
- 最初は近い距離から始める
- 投げやすい柔らかいボールを使う
- 投げることが難しければ、転がす遊びから始める
- うまくできたときは、できたことを具体的に褒める
2. 大きな的に向かって投げる
大きな的に向かってボールを投げる遊びもおすすめです。
例えば、箱や大きなかごなどを的にして、そこに向かってボールを投げてみましょう。
最初は近い距離から始め、慣れてきたら少しずつ距離を変えていきます。
的に入った回数を競うだけでなく、どこに投げると入りやすいかを親子で考えてみるのもよいでしょう。
遊びのポイント
- 倒れたり壊れたりしにくい安全な的を使う
- 的の周囲に人や壊れやすい物がないことを確認する
- 的を大きくするなど、成功しやすい条件を整える
- 慣れてきたら距離や的の大きさを調整する
3. ボールを上に投げてみる
柔らかいボールを使って、上に向かって投げる遊びにも挑戦してみましょう。
最初は低く投げるだけでも十分です。
慣れてきたら、少し高く投げたり、投げたボールを目で追ったりする遊びに発展させることができます。
ただし、顔に当たることを怖がる子どもには無理に行わせず、安心して取り組める遊びを優先しましょう。
遊びのポイント
- 柔らかく軽いボールを使う
- 周囲に十分なスペースを確保する
- 天井や照明などにぶつからない場所で行う
- 高く投げることを無理に求めない
4. ボールを転がして的に当てる
投げることに苦手意識がある場合は、ボールを転がす遊びから始める方法もあります。
床に置いた目標に向かってボールを転がしたり、ペットボトルなどの安全な目標物を倒したりして遊びます。
ボールを使うこと自体に慣れることで、少しずつボール遊びへの興味が広がることもあります。
遊びのポイント
- 最初は近い距離から始める
- 転がしやすい大きさのボールを使う
- 的に当たったら一緒に喜ぶ
- 慣れてきたら、軽く投げる遊びにもつなげる
5. ボールを使った宝探しゲーム
ボールを使った簡単なゲームを取り入れるのもよいでしょう。
例えば、決められた場所に置いたかごにボールを投げ入れたり、目印の場所までボールを運んだりする遊びです。
投げる動作だけを繰り返すのではなく、ゲームとして楽しむことで、自然とボールに触れる機会を増やすことができます。
遊びのポイント
- 子どもが理解しやすい簡単なルールにする
- 勝ち負けよりも楽しむことを大切にする
- 難しすぎる場合はルールを簡単にする
- 子ども自身に遊び方を考えてもらう
ボール投げが苦手な子どもに練習させるときのポイント
ボール投げの上達を目指すときには、練習の内容だけでなく、子どもへの接し方も大切です。



苦手意識を強めないように、次のポイントを意識してみましょう。
周りの子どもと比較しない
同じ年齢の子どもでも、運動経験や身体の使い方には違いがあります。
「どうしてお友達のように投げられないの?」などと比較されると、ボール投げそのものに苦手意識を持ってしまう可能性があります。
周囲の子どもと比べるのではなく、以前のお子さまと比べて変化を見つけてあげましょう。
例えば、
- 「前より遠くに飛んだね」
- 「ボールをよく見て投げられたね」
- 「自分で狙う場所を考えられたね」
といった声かけが考えられます。
最初から正しいフォームを求めすぎない
ボールを投げる動作には、さまざまな身体の動きが関係します。
そのため、最初からすべての動きを正確に行うことを求めると、子どもが難しさを感じてしまう場合があります。
まずはボールを持つ、投げる、目標に向かって投げてみるなど、取り組みやすい動きから始めましょう。
慣れてきたら、身体の向きや足の動きなど、一つずつ意識するポイントを増やしていくとよいでしょう。
子どもに合ったボールを選ぶ
ボールが大きすぎたり重すぎたりすると、子どもにとって投げにくく感じられることがあります。
反対に、持ちやすく柔らかいボールであれば、安心して遊びやすくなる場合があります。
年齢だけで決めるのではなく、実際に持ったときの様子を見ながら選びましょう。
短い時間でも楽しく続ける
ボール投げの練習を長時間続ける必要はありません。
子どもが楽しめているうちに終えることも、継続するための工夫の一つです。
「今日はここまでにしよう」「また今度遊ぼうね」と、無理のない範囲で取り組みましょう。
ボール投げ以外の運動も取り入れる
ボール投げが苦手だからといって、投げる練習だけを繰り返す必要はありません。
走る、跳ぶ、回る、くぐる、バランスを取るなど、さまざまな運動を経験することも大切です。
いろいろな動きを楽しむ中で、自分の身体を動かす感覚を学ぶ機会を増やしていきましょう。
ボール投げの練習に体操教室を活用するメリット
家庭での遊びに加えて、体操教室などでさまざまな運動を経験することも選択肢の一つです。
体操教室では、教室の方針やプログラムによって異なりますが、走る、跳ぶ、回る、バランスを取るなど、さまざまな動きを経験できる場合があります。
さまざまな身体の動きを経験できる
ボール投げでは、腕だけでなく身体全体を使うことが関係します。
体操教室で多様な運動に取り組むことは、普段の生活では経験しにくい動きを試す機会にもなります。
ただし、体操教室に通うだけで必ずボール投げが上達するわけではありません。
ボール投げの指導を行っているか、どのような運動に取り組めるかなど、教室ごとの内容を確認することが大切です。
子どもに合った難易度で挑戦しやすい
運動に慣れていない子どもにとって、最初から難しい動きに挑戦することは負担になる場合があります。
子どもの様子に合わせて難易度を調整できる教室であれば、無理のない範囲でさまざまな運動に挑戦しやすくなります。
体験教室などを利用して、指導方法や子どもへの接し方を確認してみるとよいでしょう。
できたことを実感する機会になる
運動が苦手な子どもにとって、「できた」という経験は、次の挑戦へのきっかけになることがあります。
最初は難しかった動きに少しずつ取り組み、できることが増えていく過程を経験することは、運動を楽しむうえでも大切です。
教室を選ぶ際には、結果だけでなく、挑戦する過程を大切にしているかにも注目してみましょう。
子どものボール投げに関するよくある質問
Q1. 子どものボール投げは何歳から練習すればよいですか?
ボールに触れたり、転がしたりする遊びは、子どもの発達や興味に合わせて幼児期から取り入れることができます。
ただし、ボールを投げる動作が身につく時期には個人差があります。
年齢だけで判断せず、子どもが楽しめる遊びから始めることが大切です。
Q2. ボール投げが苦手なのは運動神経が悪いからですか?
ボール投げが苦手だからといって、運動神経が悪いと決めつけることはできません。
ボールを投げる動作には、経験や身体の使い方、ボールへの慣れなど、さまざまな要素が関係します。
まずは苦手な理由を決めつけず、楽しみながら経験を増やしていきましょう。
Q3. ボール投げの練習は毎日行ったほうがよいですか?
必ずしも毎日、決まった時間の練習を行う必要はありません。
子どもが楽しめる範囲で、日常の遊びにボールを取り入れてみましょう。
大切なのは、無理に練習させることではなく、ボールに触れる機会を少しずつ増やすことです。
Q4. ボールを怖がる子どもには、どのような練習がおすすめですか?
ボールを怖がる場合は、無理に投げ合いやキャッチをさせず、柔らかいボールに触れる、床の上で転がすなど、安心して取り組める遊びから始めてみましょう。
子どもが嫌がる場合は中断し、本人の気持ちを尊重することも大切です。
Q5. ボール投げが苦手な場合、体操教室に通うと上達しますか?
体操教室では、身体の使い方やさまざまな運動を経験できる場合があります。
ただし、指導内容は教室によって異なるため、ボール投げの練習を行っているか、どのような運動を経験できるかを確認しましょう。
体験教室などを通して、子どもが安心して楽しめる環境かどうかを確かめることもおすすめです。
まとめ:子どものペースに合わせてボール投げを楽しもう
子どもがボール投げを苦手とする理由には、投げる経験の少なさや身体の使い方、ボールに対する怖さなど、さまざまな要素が考えられます。
ボール投げは腕の力だけで行うものではなく、身体の向きや足の動き、ボールを離すタイミングなども関係する動作です。
そのため、最初から遠くに投げたり、狙った場所に正確に投げたりすることを求める必要はありません。
まずは、次のような遊びから始めてみましょう。
- 親子で近い距離からボールを投げ合う
- 大きな的に向かって投げる
- ボールを転がして遊ぶ
- 柔らかいボールを使って安心して取り組む
- 走る、跳ぶなど、さまざまな運動も経験する
そして、周りの子どもと比較するのではなく、お子さま自身の小さな変化や挑戦を認めてあげることが大切です。
家庭での遊びに加えて、体操教室などで多様な運動を経験することも選択肢の一つです。
お子さまの興味やペースに合わせながら、身体を動かす楽しさや「できた」という喜びを少しずつ増やしていきましょう。


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